譲渡動物の背景
今日は運良くセンターに収容保護され、譲渡デビューを迎えることができた猫についての投稿をシェアしたいと思っています。
ですが、それに際して以下の記事を読んでいただきたいと思ってコピペさせていただきたす。すこし長くなりますが、とても大事な大切なことなので最後までお付き合いいただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。
大変残念なことに、増えすぎて飼いきれなくなったから、世話をしきれないから、飼っている猫を手放したいというご相談が後を絶ちません。
平成30年度に一般社団法人ペットフード協会が行った犬猫飼育実態調査によると、猫1頭を1ヶ月飼養するのにかかる費用の平均は、6.236円だそうです。
そこから計算すると、猫を1頭飼うために1年間にかかる費用は、おおむね7.5000円くらいということになります。
猫は1年に最大3回の妊娠出産が可能な生き物です。1回の出産で生まれる子猫は平均すると3〜6頭ほどです。
1頭のメス猫を避妊せずにいると、1年間で6頭くらいは簡単に増えてしまいます。
子猫6頭と母猫を入れて、7頭の飼育費用は、年間7頭×7.5000円=525.,000円と大きく膨れ上がります。
このペースで猫が増え続けたら・・・
飼育費用が払いきれなくなるのは、明らかです。
写真は、大高緑地公園に遺棄されていた約20頭の猫たちのうち、お多福ちゃんとその他大勢です。
他の子たちもみんなよく似ています。
ゴワスは色は白いですが、目つきその他は似ています。
おそらく、遺棄した人は、飼っていた猫を繁殖させてしまい、収拾がつかなくなって遺棄したのでしょう。
妊娠出産を繰り返していたと思われる子も、中にはいました。
センターに収容されたころは、みんな痩せて毛艶が悪く、皮膚の状態などもよくありませんでした。
「ご自身の飼猫には、避妊去勢手術を徹底してください。」
「猫を繁殖期のストレスから開放してあげてください。」
猫は人間と違って、自分のライフプランを設計して妊娠出産する時期を考えるなどということはできません。
相次ぐ出産により、身体をこわしたり、命を落とす猫たちもいます。
また、未手術のオス猫たち、おしっこがすごく臭いです。未手術のオス猫が多数収容されると、手術がすむまでのあいだ、朝のセンターの猫飼育室はオス猫の独特の臭いがします。手術がすむと、急に臭いが少なくなります。
譲渡により、新しい家族を得てセンターを出ていける子もいますが、そもそも、センターに動物が来ることそれ自体を減らすことが大切です。
ここを見ておられるような方は、そもそもご自身の犬猫を愛護センターに収容してもらうなどということは考えたこともない責任感と愛を持つ方ばかりだと存じますが
どうか周囲の方にも猫の繁殖スピードのことや、飼育費用のことなどをお伝え願います。
ひとりひとりの力は小さくても、みんなが少しずつ情報を発信してゆけば、必ず今日よりも幸せな未来がある、と信じています。
ご協力よろしくお願い申し上げます!
(名古屋市動物愛護センター facebookより)
迷子犬 探しています!だけでなく
里親募集!飼い主さん募集!だけでなく
殺処分反対!だけでなく
私は日頃から、迷子となるペット、そうしたペットの殺処分、譲渡や里親募集中のペットたちの抱える問題は、本来その背景にある人間こそが問題であると思っています。また、その意識と理解をすることが「防ぐ」ため「幸せ」のために重要なのだと感じています。
上のセンターの投稿を読んだとき、それを確信することもできました。これは私だけではなく、多く広く理解を深めあうことを求められてることを知り、名古屋市動物愛護センターからの生の声・猫の実情をブログを読んでくださる皆様へ、皆様のその先の皆様へも届けたく、シェアさせていただきました。
次に下にコピペする記事は、センターで譲渡デビューを迎えた猫についてです。先ずは読んで知ってください。
名古屋市動物愛護センター
飼い主さん募集中の海老蔵(推定1才)
この子、名前は海老蔵です。
餌を与えていたら繁殖してしまった、里親さがしをしたけれど飼主がみつからない、という理由で、愛護センターに持ち込まれました。
元野良猫、かつ、愛護センターに来た時にすでに大人だったので、来てからだいぶ長いこと怒ってばかりいました。
「ごはんだよー」
「シャー!」
「掃除するからそこどいてー」
「シャー!」
「そんなに怒らなくてもいいじゃん」
「シャー!」
というような具合で、毎日とにかく何をしても怒る。
そんな日々が続いたのですが、海老蔵が来た時期は、他の多頭飼育崩壊が立て続けに2件重なった時期でもありました。
大量の猫たちの不妊手術や他の人なつきの良い猫の譲渡をすすめるのに忙しく、海老蔵のシャーは時候の挨拶くらいに思って、世話だけして、それほど構わずにおりました。
そんな日々が3カ月くらい続き、ある日、他の職員から
「海老蔵が急に寄ってくるようになった」
「海老蔵の性格が良化」
という報告を受けました。
たしかに、なにやらゴロゴロ言うようになっていました。しかし、誰も何も特別なことはしていません。
海老蔵自身も、怒るだけで、手や口を出したりしない子ではあったので、みんな、たまにシャーと言われながらちょっと触るくらいはしていましたが、海老蔵が何をきっかけに怒るのをやめたのかは、謎につつまれています。
もし海老蔵に口がきけたら、なにがきっかけだったのか、ちょっと聞いてみたい気がします。
それからの海老蔵の変化はめざましく、抱っこもできるし、お膝にも自分から乗ってくるようになりました。
先日からは愛護館に展示してみました。
大きな物音が嫌いな傾向はありますが、その他はへっちゃらのようです。知らない人にも、いきなりシャーはもうないです。
ただ海老蔵氏は写真が…
まだ愛護館に慣れていないため、あっちこっち点検するのに忙しく、ケージから出すとつねにウロウロします。
その状態で写真を撮ろうとすると、このようなことになります。落ち着いて撮れるのは尻のみです。
海老蔵は歌舞伎っぽい名前なので、かわいいポーズで止まって見得のひとつも切っていただきたいところですが、動き回るためにこんな写真しか撮れませんでした。
- 推定は1才くらい。
- 若いです。健康です。感染症ありません。
- 去勢も済んでいます。
ある日突然、これまでの路線を変更し、新たな道を歩み始めた海老蔵の飼主さんになってくださるかた、大募集です!
(名古屋市動物愛護センター facebookより)
譲渡動物の背景…
上にコピペさせていただいた投稿は、たくさんの皆様に知っていただき、皆様を通じて幸せを掴む可能性を広げたくシェアさせていただきました。海老蔵くんの幸せの一歩を踏み出せるよう、応援のほど宜しくお願いいたします。
多くの人たちは、センターの職員の皆さんへ有り難く感じた気持ちから感謝を伝えたり、よく変われた海老蔵くんの現状に良かったと感じ、その幸せを願う声が多くありました。もちろん、私も同じ気持ちです。
が、この投稿を読んだ時に思ったこともあり、そちらを最後に書かせていただきます。
それは、海老蔵くんがセンターに来ることになった経緯についてです。
さらりと書かれていますが、無責任な餌やりの果てに「持ち込まれた」のです。避妊去勢までの責任を持たずに関わり、餌だけを与えていたら繁殖します。繁殖してしまって、飼い主さん探しがうまくいかずに持ち込まれたのです。自らが最終的には飼うという選択肢も持てないで、餌やりをして増えすぎたから…。
ほんとに困ります。餌やりの無責任な人間。
飼えるのか、飼えないのか、これくらいはハッキリしてるはずです。猫にも地域や周りにも迷惑な行為である意識くらいは持ってほしいです。可愛いから可哀想だからといった感情だけで関わること、この無闇な関わり方は善行でも善意なんかで「ない」と思うんです。私たち飼い主が持つべき「終生飼養」の大事な意味を理解すれば当然のことでしょう。
名古屋市動物愛護センターは、ふるさと納税制度の寄付金を受け付けています。これにより収容保護動物の治療や育成ができたり、地域の登録ボランティアの皆様たちと連携し協力できているからこそ、殺処分を行わない譲渡努力を念頭において幅広い活動をしてくださっています。これは長年にわたるセンターの皆様の悲しみや苦悩などの思い、地道な啓発活動を続けながら、丁寧な譲渡と飼い主育成における指導など、動物愛護のあるべき姿とペットとなる動物の幸せを目指してきてくれた努力あってのことだと思います。
動物愛護センターも団体も個人も、どこもそうですが、支援を受けても支援を募集しても、必要な保護は受けられても、その動物たちは幸せであるでしょうか?喜びや幸せを手に入れられたのでしょうか。お金だけで解決できるわけでもないのは見ての通り、誰もが気づきはじめ、分かっているはずです…。
話が広がってしまいましたが、今回の投稿で思い出したことがあるのです。
私の住む地域は、犬や猫にとっても近隣住民にとっても良い飼い主さんが多いの。お散歩中は勿論のこと、動物病院に行ってもマナーの良い飼い主さんが多くて、互いに気遣いながら譲り合うことができるような関係が自然と生まれていますので、落ち着いたペットたちの様子が特に印象的です。
ですが、猫について言えば… 残念ながら時々 放し飼いされてる人がいるのか、迷子にしてる方がいるのか、鳴き声やフンや尿の臭いなどで迷惑してるといった声も聞きます。
そんな我が家も、時々やってくる大きなシャム猫がいます。我が家の庭のある場所を気に入ったのか、必ずそこで昼寝をして帰っていくのです。そのくらいはと思うこともありますが、私たちが適切な管理をできる室内ならば安心できるのに、招かなくてよい多くの危険が外には多くあるのだから、飼い主の目の届かない場所に行かせてしまうような無責任な飼い方はやめてほしいのです。
私自身も猫が来ると犬たちが吠えてしまうので、近隣への迷惑もまた懸念していて、近くの動物病院に相談をして、飼い猫の身に起こる危険や周囲の迷惑となる「放し飼い」についてと迷子札の装着のお願いの貼り紙をしていただきました。
そんななか、散歩ルートで見かける明らかに飼い猫ではなく野良猫がいるのですが、その猫たちが増えてきたと感じる場所があり、人間が関わっているような気配がして、出かけたときには意識して見てまわるようにもしていました。
ある日のこと、友達との待ち合わせ場所が近くにあり歩いて向かっていると、一頭のトイプードルと目が合いました。飼い主さんは座り込んでいました。犬の散歩中なのに?!と思ってよく見たら、猫がいっぱい…
近づいた時に見たら猫たちを集めて、カバンから出した餌をばら撒いていたのです。
話しかけて、飼い猫なら放し飼いにしないで家で餌を、飼い猫でないならと注意を添えて話しかけさせていただきましたが、何も答えてもらえず、ばら撒いた餌も片付けないまま走っていってしまいました。
あの時の目があった犬のなんとも言えない様子、餌もらってたんだよ、何がいけないのっていう猫たちの様子が忘れられません。
因みにそこは、マンションが多く立ち並ぶ信号もない裏道なので以前から苦情も猫の事故もまた多い場所です。
最近ワイドショーなどでも見かける迷惑な餌やりの方ですが、自分は違うとでも思っているのか答えて欲しかったです。大事な犬を放っておいて餌やりに無中になって、飼い主として恥ずかしくないのかな…
頭数もかなり増えていたので、知り合いの保護活動されてる方々へ場所をお伝えして、警察と保健所にも念のため連絡をさせていただきました。厳しい行動だと思うかもしれないのですが、中途半端なことでは何も改善がされないと思っています。
交通事故や迷惑などのキッカケからの虐待などの危険、飼い主による適切に管理飼育されない繁殖し続けてしまう不幸な猫たちを思えば、この方の行為には少しも同情できませんでした。飼えもしない猫たち、責任も持てない餌やり、本当によく考えてみてほしいのです。
譲渡を受けて飼い主となる人間、現在 飼い主である人間が持つべき責任と意識を持つことが大切であり、求められていると考えています。センターの投稿にあったように「ひとりひとりの力は小さくても、みんなが少しずつ情報を発信してゆけば、必ず今日よりも幸せな未来がある、と信じています。」
飼い主同士、共に意識を共有し、ペットとの幸せな生活と社会を築くため、協力しあっていきましょう。よろしくお願いします。
海老蔵くんは、運良くセンターで手厚くお世話されて譲渡の努力もしてもらえてるけれど、持ち込まれた事実と経緯などの背景までを考えてみれば、「よかったね」なんて言えない気持ちになりませんか。海老蔵くんも無責任な人間による餌やりと持ち込みという被害にあった猫ですよね。
動物愛護センターで大切に飼育され、飼い主となってくれる人を待っている犬や猫たち
彼らの長いようで短い一生を一緒に添い遂げてくれる家族、家庭ができることを心より願っています。
ご存知のかたもおられると思いますが、今月の10日、名古屋市動物愛護センターから「殺処分機」が撤去されました。
これに伴う喜びの声が多くあがりました。
私自身も安堵も喜びもありながらも、殺処分機がなくなったから殺処分が解決されたとは思ってないので、動物愛護センター、名古屋市の判断が問われるのはこれから、そして私たち飼い主となる人間の意識と義務と責任においての向上が伴っていかなければならないので、本当にこれからが大切なのだと思い、ここで亡くなっていった犬や猫たちの命を忘れないように一層の気を引き締める気持ちがあります。
全国でこうして殺処分機が撤去できる日が来るのだとしたら、それは私たち飼い主次第であると思います。反対するだけなら誰でもできます。本当に殺処分を稼働させず、殺処分を必要としなくできるのは私たちなのだから。
Lovely days CHIKA'S MIND TRIP
シェア記事の投稿元
名古屋市動物愛護センター
052-762-0380
譲渡ボランティアによる猫の譲渡会
譲渡会開催します。譲渡ボランティアとは、当センターなどから犬猫を保護し、新たな飼主を探す活動を行っている方々です。
今回行うのは、猫の譲渡ボランティアによる譲渡会です。子猫の飼い主が不足しています。猫を家族に迎えることをお考えの方は、ぜひ、足を運んでみてください。
保護猫や譲渡ボランティア活動に興味がある方は是非いらしてください。猫たちが素敵な出会いを待っています。
開催日時
9月21日(土) 午後2時から午後4時
10月20日(日)午後2時から午後4時
注意事項
• 譲渡会の当日、猫は連れて帰ることはできません。
• 猫の受渡し方法などはボランティアさんの指示に従ってください。
開催場所
名古屋市動物愛護センター(愛護館)
問合せ先:052-762-1515
目指せ殺処分ゼロ!犬猫サポート寄附金
動物愛護センターには、飼えなくなったり、負傷した犬猫、迷子の犬や親から見放された子猫たちが収容されます。昨年度、犬については皆様のご寄附や譲渡ボランティアの活動により、殺処分ゼロを達成することができました。この状態を継続することが重要です。一方、猫は未だ、殺処分を行っているのが現状です。
殺処分をなくすことを目指し、動物愛護センターや譲渡ボランティアのもとで、犬については、粘り強く飼主さんがみつかるまで治療やしつけを行うこと、猫については、ミルクをあげたり、ワクチン接種を行うなど、きめ細やかにお世話し、飼主さんにお渡しすることを進めていきます。
皆様のご寄附は、子猫のミルク、えさ、ペットシーツや薬品の購入費用や譲渡ボランティアへの支援物資に充てられます。
(寄附の方法については、以下のリンク先からご覧ください。)
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